私はかつて、債務整理を真剣に考えた人間です。
人間って、暗示にかかると普通の判断ができなくなるって本当だと思う経験でした。
付き合っていた男性が原因で、400万円の借金を背負ってしまったのに、その男性と別れるという発想は生まれてくる気配もなく、それどころか別れる時に未練がましく取りすがったりしたのですから。
「恋の魔法」といえば綺麗に聞こえますが、あれは完全に暗示、です。
別れた後も借金だけは手元に残りました。
債務整理には色々な種類があります。
完全に借金をゼロにしてしまう方法。消費者金融に掛け合って、金利を減らしたり、返済額を減らしたりして、返済可能な金額で完済を目指す方法など。
どうせ大変な手続きが必要なら、自己破産してすっきりしちゃおう、どうせ失う財産もないんだから、と私は大胆に、そして安易にそう考えました。
しかし、実際に弁護士さんという方々に接触したり、問い合わせたりしているうちに、たくさんの現実が見えてきました。
まず、弁護士費用が何十万単位で発生すること。
そして、保証人になっている母親の債務整理を行わないと、取立てが行ってしまうこと、など。
債務整理の手続きは自分一人で行うことも可能です。ただし、裁判所に出向いて書類をもらったり自己破産の本を読んでわかったのですが、そろえなくてはいけない書類が複雑怪奇で膨大なのですね。
さらに、株式会社を名乗る企業に単身でど素人の私が乗り込み、借金の帳消しをやってのけられるほど、世の中は甘くないということです。
弁護士費用は仕方ない・・・
手続きは弁護士さんにお願いするとして、次は保証人の母親の問題はどうするか。
これは、保証人も一緒に債務整理することで解決します。
ところが、母にそのことを話したところ「困るわよそんなの。」の一言であえなく撃沈しました。
結局、私は自力で返済をそのまま行わざるを得ない状況に立たされ・・・
・・・今年の暮れ、完済の予定です。
かれこれ6年位かかってしまいましたが、本業以外にバイトをしたり自宅に戻ったり、その後は特に生活が窮することなく完済の日を目前に控えるまでに至りました。
私の場合は、返済する能力があったのです。債務整理というのは、安易に自分が楽になりたいという、借金を繰り返していた頃の延長上にあった考えだったのだと反省しています。
ですが、世の中には債務整理を行うことを「逃げ」だとして、自ら命を落とすことで得られる生命保険で、返済を行おうと行動する人がいるのも事実です。私の周りに実際にそういう人がいました。
潔い生き方かもしれませんが、やっちゃいけないことです。それによって、保証人になった人もすごく傷つくのです。そして、家族も。
国が定めた法律には、必ず定めた理由があり、それを利用する権利が誰にでもあると思います。
利用するために債務整理は存在するのであって、「絶対にやっちゃだめだ」というものではないのです。
どんなにがんばっても先が見えないときは、命の最期を考える前に、債務整理ってどんなものだろうと考えてみることも、必要ではないかと思います。